青色のバラの歴史と品種開発の奮闘

自然界には存在しない「青い」バラ

自然界には、紫陽花やアヤメなど青色の花はありますが、青い色のバラは自然界では存在しない色と言われていました。なぜなら、バラには青い色素がないからです。そのため、青色バラの花言葉には、「存在しないもの」「不可能」といったマイナス印象の意味を持っています。

青色のバラの歴史と品種開発の奮闘

青いバラを作るためには、品種改良で赤色の色素を抜いて、青色に近い色にしていくことが主な方法として行われていました。そして、この方法で改良をしていた栃木県の小林森治氏(1932~ 2006年)が、人工交配によりいくつかの青いバラを誕生させました。

これによりバイオテクノロジーでないと青いバラはつくれない、という定説が覆えされました

バイオテクノロジーの発達で改良された青いバラ

1980年代はバイオテクノロジーが急速に進歩しました。それと同時にバラ研究社たちの青いバラ開発の研究が世界中ではじまります。日本でもオーストラリアの企業と共に共同開発で1990年から開発がはじまりました。

バラにはそもそも青い色素がないため、バラ以外の青い花に含まれている遺伝子の中から青色遺伝子を取り出し、バラ細胞に青色遺伝子をいれて、青いバラを作り出すことが大きな課題となりました。まず青いペチュニアから青色遺伝子を取り出し、バラ細胞に入れましたが、花の色は赤いままで青い花は咲かせませんでした。

その後、リンドウ、トレニア、チョウマメなどでも改良を繰り返しましたが、いずれも失敗に終わりました。何度も何度も実験を重ね、1996年、パンジーの青色遺伝子をいれると、バラ細胞の中で青色の色素が作られるようになりました

そして、2002年、世界初の青色色素を100%近く蓄積する青色のバラが誕生しました。2004年に広報発表され、2009年から一般販売がはじまり、現在では多くの方が手にすることができるようになりました。

「夢がかなう」バラに!

サントリーが開発した世界ではじめての青色のバラは、「SUNTORY blue rose Applause (サントリー ブルー ローズ アプローズ)」という名前が付けられました。

以前まで青色のバラの花言葉は、存在しないものとか不可能なもの、という意味がありましたが、青色のバラが誕生したと同時に「夢 かなう」という花言葉へと変わりました

また、名前に含まれているアプローズには、「拍手喝采」という意味があり、青いバラの開発のために研究を重ねてきた人たちへの感謝の気持ちも込まれた名前となっています。